講習会でご質問いただいたQ&A
アラビカとカネフォラを掛け合わせたハイブリッドというのを聞いたことがあるのですが、手でどちらかの花粉をどちらかへ受粉させるのですか?
これは1級の範囲となりますが、簡単に説明します。アラビカとカネフォラは染色体数が異なるため、偶然できた雑種を使う、あるいは薬品処理によって染色体数を合わせたものを使うといった手法が採られます。いずれも受粉は人工的におこないます。
精選のところで四つの精選方法の説明を受けましたが、それとは別に「パルプドアンドデミューシレージド」というのを聞いた事があります。それは何ですか?
これは1級の範囲となりますが、簡単に説明します。「パルプドアンドデミシュレージド」は、水洗式処理の1つで、ミューシレージを機械で取り除く方法のことを言います。
欠点豆で格付けする場合のカウント方法を教えてください。
欠点豆が全体の何パーセントを占めるか重量比で表す方法と欠点の種類によって何個で1欠点とするかを決めて、欠点数で表す方法とがあります。後者についてはいろいろな決め方があり、どの方法で数えたかが重要となります。
教本ではコーヒーはコフィア属のエウコフィアの中のアラビカ種とカネフォラ種がほとんどであると説明していますが、マスカロコフィアはコーヒーではないのですか?
マスカロコフィアもコーヒーの仲間です。コフィア属の植物はそれ以外にも数十種類ありますが、商業作物としてはアラビカ種とカネフォラ種がほとんどを占めています。
1時間目にカップテストで出てきたアラビカとカネフォラは同じ焙煎度ですか?
カップテストで使用したアラビカとカネフォラについては焙煎度を機械によって測定することで客観的な数値で示すL値という数値によって同じ数値を示したものを使用しています。1級の範囲となりますが、このL値は色の要素のひとつを表したもので、必ずしも豆の見た目と一致するものではありません。
格付けが高いものは味がおいしいのでしょうか?
おいしさは嗜好の問題ですので、格付けが高いものほどおいしいと一概に言えるものでありません。
栽培地の標高が高いものと低いものでは味がどのように違うのでしょうか?
栽培地の標高によって生豆に含まれる成分に差が生じ、それは味や香りの違いになって現れます。一般に高地産に比べて低地産の方が味が柔らかくなる傾向があります。1級講習会で実際に飲んでいただきますのでその機会をご利用ください。
主要産地の収穫期の表にあるメインクロップとサブクロップとは何を表したものですか。また、味の違いはありますか?
表で示したメインクロップとサブクロップについては、単にその生産国においての収穫のピークを示したもので、メインとサブの違いはそのピークの生産量の違いです。味についてはその時の気象条件や栽培状況などによって違います。
ドリップの説明時動画中に濃度を測定していましたが、具体的には何を測定しているのですか?
液中に溶けている固形分の濃度を測定しています。
ドリップの「粉が時間に影響を与える」のところで、粉の量を増やすと抽出液が濃くなる、粉を細かく挽くと味が重くなると言っていましたが、どう違うのか教えてください。
影響は同じです。どちらもお湯の落ちが遅くなることによって、お湯と粉の接触時間が長くなり、成分の抽出量が増えます。ここでは「粉を細かく挽くと味が重くなる」という表現が適切ではありませんでした。どちらも抽出液が濃くなるという表現に訂正いたします。ただ微粉の量が多くなると味が重くなる傾向にあります。
コーヒーの劣化を促進する要因で、光の影響のスライドで油脂の酸化の説明がありましたが、具体的にはどのような状態で保管したのか教えてください。例えば袋に入れていたのか、裸の状態で保管したのか?
具体的にどのような状態で保管したのかは分かりませんが、ここでは暗所、蛍光灯下と紫外線下、それぞれによって劣化速度が変わるということを理解してください。
全ての生産国でスクリーン・比重・電子・ハンドピックの選別工程が行われているのですか?
全ての生産国で4つの選別工程が行われている訳ではありません。各生産国状況により異なります。又、ハンドピックなどは人件費の高い生産国ではオプションとして行われていることがあります。
今回の講習会で出たカップテストの検体の詳細を教えてください。
1時間目のアラビカ、カネフォラの比較に関しましては、アラビカがコロンビアEX、カネフォラはインドネシアWIBグレード1を使用しました。 2時間目の浅煎、深煎に関しましては、コロンビアEXを浅煎と深煎にしています。 3時間目の水洗式、非水洗式に関しては、水洗式はコロンビアEX、非水洗式はブラジルNo.2を使用しました。 5時間目の新しいコーヒー、古いコーヒーに関しては、製造後1ヶ月以内と製造後1年以上経過した同じブレンドコーヒーを使用しました。
教本P33苦味成分の移動は速いものから非常に遅いものまでさまざまでと書いてありますが、講義では苦味の成分の移動は遅いものから非常に遅いものまであると言われていました。苦味成分の移動は速いのですか?
講義では苦味の成分だけではなく、酸味の成分も含めた上での移動速度の違いをイラストを使用して説明を致しました。教科書では苦味だけを考えた場合の速度の違いを説明しています。ですので講義の説明のように、酸味と苦味を含めると酸味の成分の移動速度は早く、苦味は遅いものからより遅いものがあるという表現になります。逆に教科書での説明のように苦味だけ(酸味は考慮せず)の成分の移動速度に焦点をあてて考えると、移動速度が速いものから遅いものという表現になります。
格付けのところですが、ブラジルでNO1やNO3はないのでしょうか?
NO1は格付けされていません。NO3はあります。NO2のように欠点数に基づき、格付けされます。
格付けのところで中米にメキシコが含まれていましたが定義は何かありますか?
口頭で北米のメキシコ含むと説明しましたが、標高で格付けをしている国々のひとつとしてまとめてあります。
教本P21、生産量の概要の表ですが、国にもよりますが生産量が多い年と少ない年が交互にあるように見られますが偶然ですか?
傾向として生産量の推移はそのように変化しています。多い年の翌年は収量が少なくなる傾向があります。表作、裏作などと呼ばれることもあります。
特定銘柄でキリマンジャロはなぜブコバ地区を除くのですか?
同地区はカネフォラ種を主に生産しているためです。
格付けのところでジャマイカブルーマウンテントリエイジの説明をもう少し詳しくお願いします。
トリエイジという言葉は直訳すると規格外という意味になります。NO1〜NO3と異なる点は欠点数の許容量です。ブルーマウンテンという名称は特定銘柄の定義上、守られていますので使用方法によってはコストパフォーマンスを考慮する上で有効になると言えます。
カネフォラ種は果実を形成するには2株必要とのことでしたが、木によってオスメスがあるのですか?
アラビカ種同様に1本の木でおしめとめしべがありますが受精するには別の木の花粉が必要ということです。
近年スペシャルティーコーヒー等を小ロットで輸入することが増えていると聞きましたが、品質・農薬の検査についてはどのようにしているのでしょうか。
輸入業者によって品質管理体制は違っているので、一概には言えません。教本にJCQAでのカップテスト方法が載っているので参考にしてください。残留農薬は必要に応じておこなわれることがあります。
ブラジルの規格にあるNO/2とS17/18、NO4/5とS14/15/16の実質連動しているとのことについてもう一度教えてください。またインドネシア・ベトナムはどうなのでしょうか?
ブラジル・インドネシアについては、スクリーンの規格と欠点数の規格は、それぞれ独立しているので組み合わせは自由です。しかしながら、NO/2とS17/18、NO4/5とS14/15/16の組み合わせでの流通が非常に多いため、実質連動しているとの書き方をしております。ベトナム・キューバ・アメリカ合衆国 ハワイコナ・ジャマイカブルーマウンテンについては、完全に連動しているので組み合わせは決まっています。
教本P35のグラフ(図3-A粒度別にみた抽出時間と溶出量の関係)の見方を教えてください。収率と色素量はスライドの説明のどれにあたりますか?
色素量は苦味成分を表します。収率は抽出された成分の濃さを表します。
エスプレッソマシンの特徴で高温のお湯を使用するとありましたが、エスプレッソマシンはお湯の温度は90度に固定されていますが、「高温」と表現するのは適切ではないのではないでしょうか?
90℃のお湯を高温と表現しております。他の抽出では熱湯を注いでも正味の温度は80℃台になることがほとんどです。
どんな水を使ってコーヒーを淹れるとおいしいですか?
求めるおいしさは人それぞれですので、一概にいえません。
劣化したコーヒーの色は変わりますか?
保管状況によっては変わることもあります。紫外線を受けるとコーヒーの色調に影響を与えます。
「未成熟豆」は欠点豆として定義づけられていますが、「過熟豆」は欠点豆ではないのでしょうか?
過熟豆の場合、未成熟豆のような外観上の違いはなく、一般に欠点豆とみなしません。
生産国ごとに非水洗式、水洗式など異なった精選方法を採用しているのはなぜでしょうか?
一番に挙げられるのはその国の地理的な条件と、気象条件です。次に考えられるのは消費国側のニーズ、生産国側のマーケティング戦略です。
エチオピアのアラビカ種で水洗式にて精選されたコーヒーにも「モカ」という名前をつけることができますか?
可能です。講義でお伝えしたとおり、エチオピア産とイエメン産のコーヒーに「モカ」という名前をつけることができます。
焙煎による成分変化のお話の中でカフェインは焙煎後も量が変化しないとありました。深煎りのコーヒーほどカフェインが少ないと聞いたことがあります。どちらが本当なのでしょうか?
深煎りになればなるほど目減りの量が多く、それに伴ってカフェインも目減りします。しかし含有率は変化せず、浅煎りであっても深煎りであっても同程度含まれています。
JASは海外で生産されているコーヒーをどのように認証するのですか?海外まで確認しに行くのですか?
農林水産大臣が認定した国内外の登録認定機関が審査をおこない、認証します。
ハンドピックではどういう欠点が多くとれますか?
産地毎に違います。
選別工程があるのに、欠点となるものが混入するのはなぜですか?
精度の問題、歩留まりの問題などが原因として挙げられます。
カネフォラ種とロブスタは違うのですか?
カネフォラ種の中に栽培品種としてロブスタがあります。
P25の「スクリーンと欠点数の表にベトナム(カネフォラ)となっていますが、スライドではベトナム(ロブスタ)になっています。どう違うのですか?
違いはありません。ベトナムで栽培されているのはカネフォラ種の栽培品種ロブスタです。
ベリーボーラーとはどういう虫ですか?どの産地に多いですか?
コーヒーの実に入り込んで、種子を食べてしまいます。主要な産地で広くみられます。
リキッドコーヒーでは、生豆の使用量(内容量に対する重量比)で表示が異なるとのことでしたが、一般的に飲むレギュラーコーヒーは、どのくらいになるのでしょうか?
一概に言えませんので例を示します。生豆10gを焙煎して8gになったとします。この焙煎豆を使って100gのコーヒーを淹れる場合、コーヒー使用量は10gということになります。
カップテストの場合も、生豆の使用量の割合に基づいて、コーヒー使用量やお湯の量が設定されているのですか?
生豆換算で厳密に設定しているというよりは、誰が準備しても、ブレないカップテストを行うための方法として、説明しているものです。
旧教本で受講しているのですが、『焙煎機』の説明が無かったと思います。試験の範囲には、焙煎の箇所は含まれるのですか?
試験は2012年度版に基づいておこなわれます。
テキストP35図3-Aの左側のグラフの縦軸が、「収率」となっているのですが、どういう意味ですか?
横軸の抽出時間毎の成分の量の変化を表したグラフですので、講義のスライドでは「濃い(濃さ)」ということで、説明致しました。
P36の12行目の『粉が細かくなったりするとろ過が遅くなり』と、P33の26行目の『挽き目を細かくすることによって、すべての成分の移動量が増える』は、矛盾しているように感じるのですが?
P33は抽出方法によらないコーヒーの抽出機構について述べています。P36のご指摘の箇所についてはドリップの説明ですが、粉から成分が抽出された後の話です。
生豆の使用期限はありますか?使用期限については、焙煎豆と同じ考え方が必要なのでしょうか?
生豆の保管については、色々な保管条件によって異なるかも知れません。長期間保存した「オールドビーンズ」として販売する場合もあります。生豆の明確な使用期限はございません。
ガスバリア性の低い包装で冷蔵・冷凍保管する場合どのようなことを考える必要がありますか?
ガスバリア性の低い包装の場合、負の影響が大きくなることが多く、温度を下げて保管することはお薦めしていません。
ブレンドのネーミングについて、30%以上の配合比率がある特定産地が2つある場合、2つとも表記することは可能でしょうか?
可能です。全日本コーヒー公正取引協議会の規約に従ってください。
海外製造されたブレンドコーヒー製品で、商品名に産地を強調しているが、生豆換算で10%しか使用されていません。日本でそのまま販売可能ですか?
公正取引協議会の規約に反しますので販売者としての責任を問われることがあります。
P29に「ペーパードリップにより標準的に抽出した」とありますが、標準的とは何を示すのでしょうか?
特定の条件を示したものではなく、ドリッパーに記載されている条件に従った淹れ方であるとご理解ください。
カップテストの練習をするのに、検体の焙煎度、挽き具合はどうすればいいでしょうか?
あまり焙煎度が深いと風味の差がわかりにくくなります。挽き具合は教本P84のカップテストの手順の一例として粗挽きとしています。
現在お店でバネット式のドリッパーにペーパーを使用して抽出をしていますが、四方からお湯が抜ける構造のバネット式のドリッパーの場合も抽出時に微粉の影響を受けるものなのでしょうか?
微粉の有無で風味に差がないか、お試しください。
ミルに形状によって、コーヒーに含まれる油脂の変化に影響はありますか?
大量に連続粉砕するような特殊な条件でない限り、一般に影響はありません。
真空包装をした場合の香りの成分に影響はありますか?
真空包装自体は特に影響は与えません。
(同じところから仕入れている)同じコーヒーなのに、バルブなし袋がパンパンに膨れたものと膨れていないものがありました。この差はなんでしょうか?またどちらを選んだ方が良いでしょうか?
コーヒーに含まれている炭酸ガス量の違いによると考えられます。どちらがいいかは一概にいえません。過度に膨れた商品は破れる可能性があります。膨れていない商品は包装前にガスを抜きすぎている可能性があります。ガス自体は風味に影響を与えませんが、ガスを抜く過程で香りが抜けますので、香りの弱いコーヒーになっている可能性があります。詳細はインストラクター1級編で学んでいただきます。
ペーパードリップにてペーパーを2枚重ねにした場合どうなりますか?
1枚の場合よりもろ過が遅くなります。
紙パックに入っているリキッドコーヒーはPETと同じ製造(殺菌)プロセスですか?
PET入りコーヒーの殺菌方法と同様に液体の状態で殺菌を行います。
ドリップのメリットは何ですか?
抽出による自由度の高さです。ペーパードリップであれば、後片付けのしやすさや消耗品の入手のしやすさもメリットとして挙げられます。コーヒーメーカーを使用する場合は手軽さもメリットになります。
焙煎豆・粉の劣化速度は冷凍冷蔵保管で小さくすることができるとのことですが、抽出液も同様ですか?
温度を下げることで劣化を抑えることができます。ただし、再加熱には注意が必要です。
浸漬法の抽出で粉量と水量の比率も変動要因ではないのでしょうか?
浸漬法に限らず、湯と粉の比率はコーヒーの味を変える要因の一つです。話をシンプルにするために比率を一定にした条件下の話を中心にお話しました。
真空包装はガスバリア性とは違うのですか?
真空包装とは包装の方法です。ガスバリア性は包装(フィルム)を対象にした性質です。
特定銘柄のマンデリンの定義が2006年度版と2012年度版で違います。変更があったのでしょうか?
全日本コーヒー公正取引協議会の定義が変更となりました。
格付けについて、ハワイコナですが旧教本では『1ポンド当たりの欠点数』となっていたのですが、新教本では『300g当たりの欠点数』となっています。なぜでしょうか?
定義に変更があったため、新教本にて反映させました。
インドネシアの格付けですが、スクリーンの部分はカネフォラ種だけに適用されるもので、アラビカ種には適用されないのでしょうか。
このスクリーンサイズの格付けについてはカネフォラ種のみに適用されます。
「カフェインレス」であれば、カフェインに敏感な人が飲んでも本当に大丈夫なんですか?
カフェインレスという表記があれば、90%以上除去されていることは保証されていますが、実際に飲んだ時に、気分が悪くなるようであれば控えた方が良いですし、医者に相談するのも良いでしょう。
生豆を見ましたが、水洗式と非水洗式の色の違いは無かったような気がしました。どこか違いはあるのですか?
一概には言えませんが、非水洗式の方が生豆にシルバースキンが多く残ってる事が多いです。よってどちらかというと非水洗式の方が若干濃く見えることは多いかも知れません。
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